NHK朝ドラ『ばけばけ』で話題になっている「20円」という金額。
一見すると小銭のようですが、実は明治時代の松江を舞台にした物語の中では、夢のような高額なんです。
今回は、当時の女中（お手伝いさん）の給料や物価をもとに、「20円＝今のお金でいくらなのか？」をわかりやすく紹介します。
ドラマのシーンを思い出しながら、「昔の暮らしってどんな感じだったの？」と想像してみましょう。
ドラマで出てきた“20円”は、現代でいうと数十万円にもなる驚きの金額！背景を知るともっと面白く見られます。
朝ドラ【ばけばけ】で話題の“20円”とは？時代背景をおさらい
『ばけばけ』の舞台は明治時代。女性がまだ自由に働くことが難しかった時代に、主人公トキが「月給20円」という破格の条件を提示されます。
当時の社会では、女性の収入は男性の半分以下。
女中さんの月給はせいぜい2〜5円ほどが一般的でした。
そんな中での「20円」という提示額は、いわば“宝くじ級”のオファー。
家族を支えたいトキにとって、それは一世一代のチャンスでもあり、誇りと迷いが入り混じる瞬間でもありました。
「20円」は女性が手にすることがほとんどなかった夢の高給。ドラマの感動の裏には、当時の社会背景が隠れています。
20円は今のお金でいくら？驚きの換算結果を発表！
明治23年（1890年）ごろの1円は、今の2万〜4万円ほどの価値があったと言われています。
つまり、「20円」はおよそ40万〜80万円に相当！
驚くほどの高額ですよね。
他の職業と比べてみると、小学校の非正規教員で月給4円、公務員の初任給で8〜15円ほど。
つまりトキの提示された20円は、その2〜5倍というまさに「超高給」レベルです。
また、物価で見ても20円の重みがわかります。
例えばそば1杯は0.01円（1銭）、家賃は1〜2円、着物は3〜5円ほど。
20円もあれば、一家をまるごと支えられる金額だったんです。
1円が今の数万円レベル。20円は“管理職の月給クラス”で、現代なら年収1000万円級の感覚！
女中の給料はいくらだった？“20円”が生活に与えた影響
当時の女中（住み込み家政婦）の月給は、地域によって違いますが2〜5円程度。
安いところでは1円にも届かないこともありました。
しかも、女性は現金収入が限られていたため、ほとんどが家族への仕送りや貯金に使っていたそうです。
一方、「20円」という金額はその4〜10倍。
しかも住み込み・食事付きなら生活費がかからず、まるまる貯金できる“夢の高給”。
明治の松江のような地方都市では、一家が数カ月暮らせるほどの大金でした。
もし今の時代に置き換えるなら、「突然、月給が50万円から500万円にアップ！」という感覚でしょう。
ドラマでトキが悩むのも無理ありませんね。
平均月給の数倍にあたる「20円」は、当時の女性にとって“人生を変えるお金”。現代ならまさに大出世のチャンスです！
昔と今でこんなに違う！お金の価値と暮らしの変化
明治時代の庶民の暮らしは、今よりずっと質素でした。
食事はお米と味噌汁、野菜中心。卵や魚はごちそう。
家賃は1〜2円ほどで、木造の小さな家に家族みんなで暮らしていました。
たとえば明治30年頃の物価を現代に置き換えると——
- 米10kg：1.2円 → 約6,000円
- 味噌1kg：0.3〜0.5円 → 約1,500〜2,500円
- 卵1個：0.02円 → 約100円
このように、食料品の物価は今と似ている部分もありますが、収入が少ない分、暮らしはかなり厳しかったんです。
だからこそ、「月給20円」は生活を一変させるほどのインパクトがありました。
一方、現代の私たちは家電や車、レジャー、教育など、多くのものにお金を使う豊かさを手にしています。
昔の人から見たら、今の暮らしはまるで夢のようでしょう。
明治時代の「1円」は今の数千〜数万円の価値。20円は“家族の生活を立て直せる”ほどの力を持つ大金でした。
まとめ｜“20円”の中に見える、昔の人の暮らしと価値観
ドラマ『ばけばけ』で登場した「20円」は、ただの金額ではありません。
それは、女性が自分の力で未来を切り拓こうとする象徴でもありました。
明治時代、女性が月給20円を手にすることは、社会的にも経済的にも前例のないこと。
だからこそ、トキが迷いながらも誇りを持って進もうとする姿に、多くの視聴者が心を動かされたのです。
お金の価値は時代とともに変わりますが、「家族を想う気持ち」や「自分を大切にする勇気」は今も昔も同じ。
数字の裏にある人々の暮らしを知ると、ドラマがもっと深く楽しめますね。
“20円”は明治の女性にとって夢と誇りの象徴。時代が変わっても、努力や家族愛の価値は変わりません。
