「猫が粗相してしまってしつけのつもりで、閉じ込めたしまったんだけど」
猫がいたずらで粗相すること、誰しも経験があるのではないでしょうか?
しかし、それを理由に猫を閉じ込めるのはNG!
なぜなら、その行動には猫たちなりのメッセージが込められているからです。
この記事では、猫が粗相をする理由や、飼い主が知っておくべきポイント
- 猫の粗相で閉じ込めるのがダメな理由とは
- 猫の粗相で閉じ込める以外やってはダメなこと
- 猫をうっかり閉じこめてしまった時の事故に注意
- 猫が布団や絨毯に粗相した時の対処法
- 猫をしつける叱り方のポイント
- 猫をしつける難しさと始める時期
- 猫を飼うときに最低限しつけたいこと
以上のポイントについて解説していきますので、参考にしてください。
猫の粗相で閉じ込めるのがダメな理由とは?
猫は単独での生活を好む生き物です。
そのため、「教えて覚える、学ぶ」ということが得意ではありません。
また、猫の記憶力は犬ほど強くありませんので、教え込んでも覚えにくいのが特徴です。
猫が粗相して閉じ込めるダメな理由
以上のダメな理由について詳しく解説していきます。
閉じ込めるダメな理由:猫は理解ができない
猫が閉じ込められることには理解しきれない側面があります。
猫は自己中心的で自分のペースを大切にする生き物であるため、その瞬間にやりたいことを選び、安全だと感じたことにだけ従うのです。
一度その行為が終わると記憶には残りませんにゃ
猫は自身に危険がない限り行動し、危険を感じれば避けるだけの動物です。
閉じ込めても、なぜ閉じ込められているのかを理解することは難しく、出た後には大抵の場合、それを忘れてしまいます。
したがって、飼い主の意図や規則を即座に理解することは難しく、閉じ込めることがストレスや混乱を招く可能性があります。
閉じ込めるダメな理由:猫がストレスに感じる
猫は元来自由奔放な生き物なのです。
しつけのために猫を部屋やケージに閉じ込めると、猫は極度の「ストレス」を感じてしまいます。
本来、環境の変化に敏感な動物であるため、閉じ込められることで食事を拒否したり、ストレスによって膀胱炎など他の病気を発症する可能性もあるため注意が必要です。
閉じ込めるダメな理由:猫が脱水症状を起こす
猫がストレスを感じると、
元々猫は水分を採りにくい傾向があり、体内に多くの水分を蓄えていないため、環境の変化で脱水症状に陥ることがよくあります。
特に小さな子猫はとても危険ですにゃ
脱水症状は人間と同様に命にかかわることがあるため、特に暑い季節などは慎重に注意が必要です。
猫を都合で制約することは、彼らのストレスが体の維持を妨げる可能性があると理解しましょう。
閉じ込めるダメな理由:猫が不信感を抱き狂暴化
猫を部屋に閉じ込めて行動を抑制すると、飼い主に対する不信感が募り、ストレスによって凶暴化する危険性が出てきます。
その結果、猫は飼い主を見るだけで閉じ込められると思い、逃げ出すようになってしまうでしょう。
私も以前、怖い思いをさせてしまい、それ以降中々傍に寄ってきてくれなくなってしまいました。
人間を敵とみなした猫は、日常のお世話にも支障が生じ、顔を見せれば警戒し、長時間狭い場所に隠れることが増えてしまうかもしれません。
猫の粗相で閉じ込める以外やってはダメなこと
次に、猫の粗相やいたずらなどで、閉じ込める以外やってはダメなこと
- 猫を大きな声で叱る
- 猫を叩く
- 猫を押さえつける
それぞれ詳しく解説していきます。
猫を大きな声で叱る
私も経験がありますが、猫が粗相やいたずらなどしている時につい大きな声で「だめー!」「こらー!」と叱ってしまいがちですよね。
しかし、猫は粗相や悪いことをしている自覚がないため、怒鳴っても理解しません。
大声で叱られることで残るのは不快で怖い記憶だけにゃ
これがストレスとなって食欲不振や遊びの減少につながります。
飼い主が叱って猫が反省しているように見えても、実際は大きな音に嫌悪感を抱いているだけです。
猫を叩く
猫を叩くことは、しつけ方法としては避けるべき行為です。
猫は暴力に対して強く反応し、不安や警戒心を抱くことがあります。
叩いても同じ行動を繰り返すと、飼い主はますますイライラし、悪循環が生まれてしまうでしょう。
特に物で叩くと怪我の危険もあり、猫は不信感から飼い主が与えた食事を拒否してしまうかもしれません。
叩くことで猫は学ぶのではなく、逆に信頼を失いかねないため、叩く行為は絶対にやめましょう。
猫を押さえつける
猫を押さえつけることは、望ましくないしつけ方法で、猫は制限されることに強い不安や抵抗を感じ、これが信頼関係を損なう原因となります。
強制的に手で押さえつけられると痛くて怖く、不快感だけが残ってしまうにゃ
このような行為を続けると、猫は飼い主から離れ、ストレスから病気になる危険性も考えられます。
ですから、この方法は絶対に避けてください。
猫が粗相してしまったら、飼い主はその原因を考えてあげてください。
もし猫が何かいたずら粗相をしたら、その背後には猫が興味を持った理由があるはずです。
猫を変えようとするのではなく、むしろ飼い主が猫に合わせる柔軟性が求められます。
猫の粗相にもう限界!と悩む飼い主さんへ!こちらの記事では原因や対処法を詳しく解説しているので参考にしてください。
猫をうっかり閉じこめてしまった時の事故に注意
猫を飼っていると、寝室やクローゼットなど着いてきているのに気づかずに閉じ込めてしまった経験ありませんか?
我が家の愛猫も、閉じ込めてしまったことがあるんです。
息子のことが大好きな子が、息子の気づかない間に部屋に入り、そのまま部屋に閉じ込めてしまったり、クローゼットに入り込んだことに気づかず閉じ込めてしまったなど。
「室内なら安全」と考えるだけではなく、ドアからの脱走やベランダからの転落など、猫の安全を脅かす恐ろしい事故が起こる可能性もありますので要注意です。
これらを詳しく解説していきます。
猫がいるかどうか確認してドアを開け閉めする
トイレやクローゼットのドアが開いたとき、猫がスッと中に入ってしまうことってありますよね。
我が家の愛猫もよくトイレなど入って来てしまいます。
そのまま気づかないで閉じ込めてしまうと、猫が狭い空間で熱中症や脱水症状になる可能性があります。
愛猫の安全を守るために、ドアを開け閉めする際は猫がいるか確認する癖をつけましょう。
外出するときも、猫がどこかに閉じ込められていないか目で確認することを忘れずに。
猫を玄関ドアから遠ざけるように心掛る
玄関周辺は、猫にとってかなり危険なエリアです。
猫が玄関に近づかないようにするのが理想的で、そのためには猫のいる部屋のドアをいつも閉めておくことが良いでしょう。
誰かが出入りするときに猫が逃げ出すと、見失ったり車とぶつかったりしてしまい、最悪の場合は大変なことになります。
難しい場合は、玄関ドアの前に脱走を防ぐ柵を設置するのも一つの方法です。柵は、猫が飛び越えられない高さのものを使うのが大切です。
猫の脱走防止対策!こちらの記事では、簡単にできる防止柵を解説しているので、参考にしてください。
猫をベランダに出すのは避ける
気分転換や日向ぼっこのために、猫をベランダに出す飼い主さんがいますが、それは避けてください。
柵に登ったり虫を追いかけたりして、ベランダから落下する事故が実際に起きているのです。
猫は高い場所からの着地が得意と言われていますが、高さや地面の状態によってはそうとは限りません。
骨折や内臓の損傷、最悪の場合は致命的な結果につながる可能性もあります。
また、うっかりベランダに閉じ込めてしまって、熱中症や脱水症状になることもあるので、窓を開け閉めするときは猫が居るか確認することを忘れないでください。
猫が布団や絨毯に粗相した時の対処法
猫の尿は特有の匂いがあり、寝具に粗相されると気になります。
そして、一時的な処置しても、「臭いが落ちない!」と感じることがよくあります。
- 布団に粗相された場合
- 絨毯に粗相された場合
それぞれ詳しく解説していきます。
対処法:布団に粗相された場合
猫の尿は強い匂いがあり、洗濯だけでは完全に取り除けないことがあります。
同じ場所にされることもあるため、できるだけ匂いを残さないように心がけましょう。
匂いを根本的に取り除くには、重曹やクエン酸を併用しながら、洗濯すると効果があります。
- 猫が粗相した場所に重曹を撒いて、40度前後のお湯でつけ置き
- しばらく置いた後もみ洗い
- 水で薄めたクエン酸を霧吹きなどで吹きかける
- ぬるま湯につけて押し洗い
クエン酸は添加物がなく、穏やかな酸性度なので安心して使用でき、素材に対する影響も少ないのが魅力です。
羽毛ふとんに猫が粗相をした際、臭いを取り除く方法としても効果的となっています。
猫の尿はアルカリ性なので、クエン酸の酸性で中和させると消臭効果があります。
重曹やクエン酸は100円ショップでも手に入るので、手軽に試してみることができますね♪
対処法:絨毯に粗相された場合
絨毯など洗濯できないものに愛猫がおもらしをした場合、熱湯を少量ずつかけながら拭き取る手順を繰り返すことで、ある程度ニオイを軽減できます。
水蒸気を使うスチームクリーナーを持っている場合は、より強力な除去効果が期待できますので、ぜひ活用してみてください!
猫をしつける叱り方のポイント
猫のしつけは難しそうに感じられますが、叱る際は1秒ルールを守り、即座に対応することが大切です。
- 1秒以内にその場で叱る
- 叱り方を統一させる
- 黙って行動する
それぞれ詳しく解説していきます。
叱り方ポイント:1秒以内にその場で叱る
猫を現行犯で叱ることができなければ、その行為は意味がありません。
猫は人間の3歳程度の知能を持っています。
学習を促進させるためには、行動と感情を結びつけることが鍵となるでしょう。
時間が経ったり、場所が変わると、なぜ叱られたのか理解できないにゃ。
また、くどくどと叱るよりも、簡潔な言葉で叱る方が猫には理解しやすいのです。
叱り方ポイント:叱り方を統一させる
猫に注意するときは、声のトーンやセリフを統一しましょう。
例えば、「ダメ」や「いけない」を使い分けると、猫が混乱してしまいます。
猫は特定の言葉よりも音のトーンを重視します。
注意するときは優しく一貫性をもって、猫が理解しやすい環境を作りましょう。
叱り方ポイント:黙って行動する
猫がいたずらをしてからしばらく時間が経過した場合は、黙って猫を離しましょう。
など、さまざまな対策が考えられます。
ただし、現行犯でない限り、猫を叱っても効果はありません。
猫の行動を制限する対策を繰り返し行い、徐々に覚えさせていくのが効果的です。
飼い主が大声で注意すると、猫は誤解して「遊んでくれるのか」と思うことがあります。
このような仕組みを確立することで、猫は自然にその行動をやめるようになるでしょう。
猫をしつける難しさと始める時期
猫は自由でマイペースなイメージがありますが、しつけを施すことで、人間の指示に従ってくれるようになるのでしょうか。
- 猫のしつけはなぜ難しいのか
- しつけを始める時期
それぞれ詳しく解説していきます。
猫のしつけはなぜ難しいのか
犬には当たり前のように行うしつけですが、なぜ猫には難しいのでしょうか。
猫は長時間一つのことに集中ができないにゃ。
“飽きっぽい”と思われることが多いのは、そのためです。
また、犬のように主人の指示に従い、学びやトレーニングを楽しめるとは限らず、猫はトレーニング好きな動物ではありません。
犬のように芸を教え込むのは難しいかもしれませんが、猫にも基本的なしつけするのは可能なのです。
基本的なしつけとは
共同生活に必要なトイレの訓練や、避けるべき行動を学ばせることも、しつけ次第です。
しつけを始める時期
トイレや爪とぎなど、日常のお世話に必要なしつけは、通常、生後2~3ヶ月くらいから始めるのが良いとされています。
家族や仲間との共同生活を通じて、社会でのマナーやルールを習得していきます。
従って、子猫を迎える際には「生後2ヶ月以降」が一般的なガイドラインとされています。
野良猫の子猫を保護した場合、親や仲間と一緒に過ごせないため、飼い主が親や仲間の代わりとなり、子猫にしつけをしていきましょう
トイレのしつけも親や仲間の模倣によって行われるため、特別な訓練は必要ありません。
生後2~3ヶ月より前に子猫を迎えた場合は、猫が不安に感じた時に飼い主がトイレに誘導すると良いでしょう。
遊びを通しての子猫は学習とは
猫を飼うときに最低限しつけたいこと
猫と一緒に生活する際には、「飼い主が猫に適応する」努力が必要です。
それに加えて、最低でも以下の3つのしつけは猫に覚えてもらうようにしましょう。
- トイレトレーニング
- 爪とぎ
- 噛み癖
トイレトレーニング
猫のトイレのしつけは通常簡単で、大抵の場合問題なく進みます。
問題が生じる場合は、
などが原因となっています。
猫にトイレトレーニングが必要ないのは、親猫の行動を見て覚えるにゃ。
粗相が起きるのは、トイレや猫の環境に何かしらの問題があるためです。
猫が粗相するのはわざとの理由は?トイレ以外でする対処法など解説!こちらでも、トイレ問題について詳しく解説しているので気になる方は参考にしてください。
爪とぎ
猫にとって爪とぎは不可欠な行動なので、それをやめさせることは難しいです。
代わりに、飼い主は爪とぎしやすい場所を提供し、爪とぎNGの場所には滑りにくいフィルムを貼ってください。
猫には「褒める」「叱る」が通じませんので、飼い主は爪とぎしやすい環境を整えるよう心がけましょう。
噛み癖
子猫は仲間たちと遊びながら、「優しく噛んで遊ぶ」ルールを身につけます。
甘噛み程度であれば問題ありませんが、強く噛んでしまう場合はしつけが必要です。
子猫の噛み癖は叱るのではなく、飼い主が遊びを中断することで改善できるでしょう。
遊んでくれなくなると子猫は「強く噛むと遊びが終わる」と理解するにゃ。
噛まれた場合は逆に手を猫の口に押し込む方法もあります。
子猫は十分な遊びが必要なので、おもちゃを使って遊ばせると手での噛みつきが減ることがあります。
猫の粗相で閉じ込めるのがダメな理由とは?のまとめ
猫の粗相でしつけとして「閉じ込める」のは、意味のないことなので、絶対にしないでください。
猫は自分のトイレの場所や清潔さに敏感であり、粗相は何かしらのメッセージを伝えている可能性があります。
環境の変化やストレスなどが原因であるかもしれません。
猫が粗相すると、それは飼い主に何かしらのサインを送っている可能性があります。
そのため、ただ閉じ込めてしまうことは、猫の気持ちや健康を害することに繋がります。
粗相が起きた場合は、冷静になって原因を考え、優しく対応することが大切です。
猫にとって理解しやすいコミュニケーションをとり、一緒に過ごす時間を大切にしましょう。
閉じ込めずに、問題の解決に向けて協力することが、猫との信頼関係を築く第一歩です。
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